--- title: きょうだいが送迎へ同行する日の過ごし方 description: きょうだいが園の送迎へ同行する日は、待つ場所、持って行く物、帰りに寄る場所を一つずつ決めます。本人の送迎を手伝う役にせず、きょうだい自身の予定として伝える方法です。 date: 2026-08-05 phase: preschool category: きょうだい perspectives: [家族] tags: [] draft: false og_image: assets/images/phase-preschool-communication-v2.png --- きょうだいが園の送迎へ同行する日は、三つだけ先に決めます。「待つ場所」「持って行く物」「園を出たあとに向かう場所」です。本人のかばんを持つことや、移動を促すことをきょうだいの役割にはしません。 送迎場所の安全や、園内へ入れる範囲は園ごとに違います。家庭だけで待つ場所を決めず、園の案内を優先します。年齢や環境によって見守りが必要な範囲も違うため、この記事では一人で待たせる方法を扱いません。 ## 同行する理由を短く伝える きょうだいへ同行を伝える時は、本人の世話をするためという説明にしません。「今日は一緒に迎えへ行く」と予定を伝えます。 帰宅時刻や家族の都合を話せる場合は、必要な範囲だけ添えます。家庭の事情をすべて理解することを、同行の条件にはしません。 同行するかを選べる日もあれば、選べない日もあります。選べない時は「行くかどうか」ではなく、持って行く物や帰り道など、選べる部分を一つ用意します。 急に同行が決まった場合も、本人を迎える直前まで伝えないのではなく、分かった時点で予定を示します。長い説明より、出発時刻と帰宅までの順を短く伝えます。 ## 待つ場所を園へ確認する 最初に、本人を受け取る間にきょうだいがどこで待つかを確認します。玄関の内側、家族の隣など、園が認めている範囲から選びます。 送迎の混み合う時間は、普段と場所が変わることがあります。初めて同行する前に、園へ「きょうだいも一緒に行く」と伝え、待てる場所を聞きます。 | 確認すること | 家庭で決めない理由 | |---|---| | 待つ場所 | 園内の安全管理や動線がある | | 入ってよい範囲 | ほかの子どもや家族の個人情報に関わる | | 混雑時の受け渡し | 時間帯によって方法が変わる場合がある | きょうだいへは、園から確認した場所を写真や短い言葉で示します。撮影する場合は園の許可を取り、ほかの子どもや利用者が写らないようにします。 ## 持って行く物は一つにする 待つ時間に使う物は、きょうだい自身が選べる一つにします。本や小さな玩具など、園のルールと移動の安全に合う物から選びます。紙と鉛筆が合う場合もあります。 本人の荷物と同じかばんへ入れず、きょうだいの物だと分かる場所へ入れます。迎えの途中で本人の荷物を受け取っても、混ざりにくくなります。 待つ物を用意しても、必ず使う必要はありません。園の様子を見る、家族の隣にいるといった過ごし方も選べます。 音が出る物や場所を取る物は、園の受け渡し場所に合わない場合があります。初めて持参する物は、家族が園の案内と照らして選びます。 ## 本人の送迎を役割にしない 本人が玄関から動かない時に、きょうだいへ呼んでもらうことがあります。一度の関わりがあっても、毎回の役割として期待しないようにします。 家族は、本人の荷物を受け取り、帰る合図を伝える役を担います。きょうだいには、自分の持ち物と移動だけを確認してもらいます。 本人がきょうだいへ近づいた場合は、自然な関わりとして受け取ります。ただし、本人を落ち着かせることや機嫌を直すことを求めません。 きょうだいが先に移動したい時もあります。家族が本人との受け渡しを続けながら、安全に待てる位置を示します。家族一人で両方を見ることが難しい場合は、同行の方法自体を別の家族や園と相談します。 ## 帰りの最初の場所を伝える 三つ目は、園を出たあと最初に向かう場所です。「家へ帰る」「店へ寄る」と一つだけ伝えます。 帰宅後の予定をすべて説明すると、送迎中に何をするかが分かりにくくなります。園を出てから最初の一区間だけを示します。 きょうだいが行き先を選べる場合は、家へ帰る道を二つから選ぶなど、安全に決められる範囲にします。本人の予定を変える判断まで任せません。 予定が変わった時は、理由を長く説明する前に、新しい行き先を伝えます。本人にもきょうだいにも、同じ変更をそれぞれ分かる形で示します。 ## 同行したあと三人の動きを分けて見る 帰宅後は「うまく待てたか」だけで振り返りません。本人、きょうだい、家族の動きを一つずつ分けます。 本人が園を出るまでに何をしたか、きょうだいはどこで何をしていたかを書きます。家族が困った場所も一つ残します。 きょうだいの気持ちは、行動だけから決めつけません。尋ねられる場合は「待つ場所と持って行った物のどちらを変えたいか」と、具体的な部分を聞きます。 こども家庭庁の児童発達支援ガイドラインは、きょうだいを含む家族への支援を位置づけています。同行を当然の手伝いにせず、きょうだい自身の生活と選択を守ることも家族支援の一部です。家庭だけで送迎を組むことが難しい場合は、園や普段つながっている支援者へ状況を伝えます。 ## 次の同行日を三行で書く 次に同行する日は、園へ待つ場所を確認します。そのあと、持って行く物と園を出たあとの場所を一つずつ決めます。 三つを紙へ書き、きょうだいへ予定として伝えます。本人の荷物や移動を手伝うことは、予定へ入れません。 同行の準備は、きょうだいを送迎の担い手にするためではありません。同じ移動へ一緒に参加する一人として、自分の待ち方と帰り道を分かるようにすることです。 ## 参考にした公的資料 この記事では、[こども家庭庁「児童発達支援ガイドライン」](https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/0ff6d844-e785-416a-9bbc-194938099218/583292ad/20240709_councils_shingikai_shougaiji_shien_0ff6d844_04.pdf)の家族支援と、きょうだいへの支援に関する記載を確認しました。[こども家庭庁「障害児支援におけるこどもの意思の尊重・最善の利益の優先考慮の手引き」](https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/7692b729-5944-45ee-bbd8-f0283126b7db/a14c5632/20241101_policies_shougaijishien_shisaku_guideline_tebiki_15.pdf)の選択機会に関する考え方も参考にしています。いずれも2026年7月25日に参照しました。