卒業後の候補は、サービス名や設備の多さではなく一日の流れを同じ順番で並べて比べます。「家を出る」「到着する」「過ごす」「休む」「帰る」を一枚に置き、見学で確認できなかった所は空欄にします。

この表だけで進路を決める記事ではありません。利用条件や支援内容は学校と自治体の最新案内を確認します。本人が示したことと家族が続けられる条件も、別の欄へ置きます。

今の一日を基準にする

候補先の資料を並べる前に、現在の学校がある日の流れを書きます。朝の支度から帰宅後まで、本人が見ている順番を使います。

学校で過ごす時間だけでなく、移動と家庭の時間も残します。卒業後に変わる部分が見えやすくなります。

現在の一日を理想の基準にはしません。続けたい手がかりと、変えてもよい所を本人の場面から探します。

家族がしている送迎や連絡は別の色にします。本人の予定へ混ぜると、候補先の違いが本人の能力差のように見えてしまいます。

候補を同じ七場面へ置く

候補ごとに同じ七場面を使います。施設から受け取った説明の順番へ合わせず、家庭が比較できる軸へ戻します。

場面確認すること
出発家を出る時刻と準備
移動方法と同行する人
到着入口から最初の場所
午前活動と予定の示し方
食事と休む場所
午後活動の終わりと帰る合図
帰宅後家に着く時刻と家族の予定

見学で見えなかった場面は「未確認」と書きます。資料から想像して埋めません。

七つ全部を本人へ一度に見せる必要はありません。本人が普段使う予定へ、到着と帰る場面から置きます。

二つの候補だけを並べる

一枚へ置く候補は二つまでにします。数を増やすと、空欄の意味より項目の多さが目立ちます。

三つ目を見る時は、最初の二つで未確認だった場面を一つ選びます。同じ質問を使うと見学先ごとの説明を比較しやすくなります。

候補名の横へ順位を書きません。本人が示したことと家族の条件を確認する前に、合計点を作らない方が良いです。

見学日の特別な活動は、通常の一日と分けます。見学でできたことが毎日同じとは限りません。

本人が示した場面を別に重ねる

見学中に本人が向かった場所や選んだ物を、七場面の横へ置きます。表情だけで好き嫌いを決めません。

場所を離れた時も、その前後を残します。候補を拒否したという結論にはしません。

本人が二つの候補で違う動きを示した場合は、場所や人との距離を確かめます。候補そのものの優劣へ変えません。

こども家庭庁の意思尊重の手引きは、日常の様子を含む多様な方法からこどもの意思を把握する考え方を示しています。見学中の一場面だけでなく、現在の暮らしで本人が選んでいることも重ねます。

家族の条件を下段へ置く

送迎や帰宅時刻は表の下段へ置きます。本人が過ごす場面と同じ欄へ入れません。

家族の仕事やきょうだいの予定も、候補先の評価にはしません。続けにくい時間が見えたら、学校や関係機関へ尋ねる条件にします。

費用や契約は、見学時の口頭説明だけで確定しません。自治体と候補先の正式な案内を確認し、確認日を残します。

利用できない可能性が分かっても、本人が示した場面を削除しません。次の候補へ引き継ぐ要素として使います。

未確認の欄を次の質問へ変える

空欄は情報不足の失敗ではありません。次の見学や学校との面談で尋ねる一つへ変えます。

「昼休みに静かに過ごせる場所はあるか」のように、七場面の言葉で質問します。本人の障害や能力について広く尋ねません。

回答は、誰がいつ説明したかを残します。条件付きの回答は、その条件も同じ行へ書きます。

分からないという回答もそのまま残します。家庭の経験で補わず、次に確認する窓口を学校へ尋ねます。

正式な引き継ぎとは分けて使う

家庭の比較表は、個別の教育支援計画や移行時の正式書類ではありません。学校が作成する書類と役割を分けます。

文部科学省の教育支援の手引きは、高校や特別支援学校高等部から卒業後の進路先へ支援内容を引き継ぐ重要性を示しています。家庭の表で見えた質問は、正式な相談の材料として学校へ渡します。

共有する際は、本人の詳しい情報をすべて候補先へ送らないようにします。目的と共有範囲を確かめ、必要な場面だけを選びます。

候補が変わった場合も、古い表を最新情報として使いません。確認日と「候補外」の印を付けて保管します。

一日の違いを一つ家族で確かめる

表ができたら、二つの候補で最も違う一場面を選びます。すぐに優先順位を決めず、本人と家族の両方に関わる条件かを見ます。

本人へ示せる違いなら、普段の方法で二つを見せます。返事がなければ、決められないと評価せず別の日へ移します。

家族だけに関わる違いは、学校との相談項目にします。本人へ家族の負担を理由として選択を求めません。

卒業後の候補を一日の流れで比べる目的は、最も良い場所を点数で決めることではありません。本人が過ごす場面と家庭が確かめる条件を分け、未確認のことを次の質問へ変えることです。

参考にした公的資料

この記事では、文部科学省「障害のある子供の教育支援の手引」と、文部科学省「地域における一貫した相談・支援のための連携方策」を確認しました。卒業後の支援先へ支援内容を引き継ぎ、関係機関が役割を分けて連携する考え方を参考にしています。こども家庭庁の意思尊重の手引きも参照しました。いずれも2026年7月25日に確認しています。