高校見学の前には、候補校の比較表より先に本人の今の一日を書きます。登校と授業の間、昼食と休み時間を順に置きます。放課後も加え、本人と周りの動きを分けます。

今の学校でできることの一覧ではありません。高校の優劣を決める資料でもありません。本人が次の場所で確かめたい一場面を見つけるための家庭メモです。

今の一日を五つに分ける

現在の学校生活を五つの場面へ分けます。教科ごとの詳しい評価は書きません。

場面本人がしていること周りの手がかり見学で確かめること
登校入口で予定を見る先生が最初の場所を示す到着後の流れ
休み時間選んだ場所へ向かう終わりを写真で示す使える場所と戻り方

空欄は推測で埋めず、担任へ一場面だけ尋ねます。本人が毎日同じ動きをする必要はありません。

今の一日が曜日で違う場合は、代表的な一日と予定が変わる日を別紙にします。

本人が選んでいることを入れる

一枚には、本人が自分から選んでいる場面を一つ以上入れます。休み時間の場所や、放課後の行き先などです。

家族が用意した選択と、本人が示した動きを分けます。表情だけで希望を決めません。

本人へ高校見学について尋ねる時は、進学先を選ばせる質問から始めません。見たい場所や使ってみたい物を二つから選べる形にします。

こども家庭庁の意思尊重の手引きは、こどもの意思を丁寧に把握し、表明しやすい環境を整える考え方を示しています。見学準備も大人の比較項目だけで作らず、本人が示した場面を入れます。

周りの手がかりを別に書く

本人が動いた前後に、先生や家族がしたことを書きます。予定を示した、少し待ったなどです。

「声かけでできる」とまとめず、使った言葉や物を残します。次の高校でも同じ方法が必要と決めません。

手伝いの量を点数にせず、どの場所で何があると一日がつながっているかを見ます。高校見学では、その手がかりを使えるかではなく、似た場面がどう進むかを尋ねます。

見学で確かめる三場面を選ぶ

五つの場面から、本人の一日に影響が大きい三つを選びます。全部を一度に確認しません。

候補は到着後と休み時間、帰りなどです。設備の数ではなく、始まりと終わりを見ます。

学校ごとに同じ三場面を使うと、見えなかった所を次の質問へ移せます。点数を付けず、未確認を残します。

見学日が特別な時間割の場合は、普段の運用を先生へ尋ねます。その日の一回を通常と決めません。

本人へ見学日の流れを示す

見学日は三つから示します。家を出て学校を見ます。その後に帰る流れです。見学する場所を増やしすぎません。

写真を使う場合は、学校の公式案内や許可された画像を使います。ほかの生徒が写る写真を家庭で共有しません。

本人が途中で離れられる場所と、見学を終える合図も確認します。最後まで参加することを目標にしません。

家族の質問時間と本人が見る時間を分ける方法もあります。本人へ大人の相談を長く待たせません。

家族の希望を別の欄へ置く

通学時間や支援体制など、家族が確認したいことは別の欄へ書きます。本人の選択へ混ぜません。

本人と家族の希望が違う場合も、一つへまとめず両方を残します。次に確かめられる場面へ変えます。

文部科学省の教育支援の手引きは、本人の教育的ニーズと本人・保護者の意向を踏まえ、関係者で合意形成を図る考え方を示しています。家庭の一枚も結論ではなく、本人の一日から相談を始める資料にします。

正式な出願や見学手続きは、学校や自治体の最新案内を確認します。家庭メモで期限や必要書類を判断しません。

見学後は今の一日と並べる

見学後に候補校の感想だけを書かず、選んだ三場面を今の一日と並べます。

「休み時間の場所は見えた」「帰りは未確認」のように書きます。良い・悪いの二つに分けません。

本人が見学で示した動きも別に残します。新しい場所へ入ったことを希望の表明と決めず、どこを見たかを書きます。

次の相談では、未確認の一つを尋ねます。すべて分かるまで決められないと考えず、必要な順に確認します。

今日の登校場面から書く

今日することは、現在の登校から教室へ入るまでを書くことです。本人と周りの動きを二つの欄へ分けます。

昼食と休み時間、放課後を順に足します。見学で確かめる三つへ印を付けます。

高校見学の準備は、本人を候補校へ合わせて説明することではありません。今の一日で本人が選び、周りとつないでいる場面を持って行くことです。その流れがあれば、見学先でも本人の次の一日を具体的に尋ねられます。

参考にした公的資料

この記事では、文部科学省「障害のある子供の教育支援の手引」を確認しました。教育的ニーズと本人・保護者の意向を踏まえた合意形成の考え方を参考にしています。こども家庭庁の意思尊重の手引きも参照しました。いずれも2026年7月25日に確認しています。