本人が選んだ予定は、家族の表に「本人が選んだ」と分かる印を付けて置きます。家族が決めた予定や学校から決まっている予定と混ぜず、どこを本人が選べるかを先に示します。

すべての予定を本人だけで決めてもらう記事ではありません。通学や利用先の正式な予定と、安全上の確認は周囲が担います。本人の返事がない場合も、家族の案へ同意したと決めません。

一週間の予定を三つに分ける

予定表を「決まっている」「本人が選べる」「家族が調整する」に分けます。学校の時間割は、決まっている欄へ置きます。

放課後に二つの選択肢がある日や、休日の過ごし方は本人が選べる欄へ置けます。送迎する人や時刻は、家族が調整する欄です。

予定の種類表での置き方
決まっている登校、学校行事変更元が分かる印
本人が選べる放課後の過ごし方選んだ印と確認日
家族が調整する送迎、持ち物本人の欄と分ける

選べる予定がない週もあります。その場合は、帰宅後に最初にすることなど小さな選択を一つ置きます。

選択肢は二つから始める

本人へ予定を尋ねる時は、実際に選べる二つだけを示します。実現できない案を含めません。

写真、文字、実物など本人が普段使っている方法へ合わせます。新しい形式を覚えてもらってから選ぶ形にしません。

どちらも選ばない場合は、すぐ第三案を足しません。示す時刻や場所を変え、本人の視線や手の動きを待ちます。

家族が締切までに決める必要がある時は、そのことを短く伝えます。返事がなければ家族が仮に決めたと表へ書き、本人の選択として扱いません。

本人が示したことを先に残す

選んだ場面は、本人が何をしたかを書きます。「青い予定を指した」「写真を家の欄へ置いた」のような動きです。

表情だけで希望を確定しません。家族の受け取り方は別の余白へ書きます。

一度選んだ予定を、今後も好きなこととして固定しません。同じ選択肢を次に示した時の様子も見ます。

こども家庭庁の手引きは、こどもの意思を丁寧に把握し、表明しやすい環境を整える考え方を示しています。予定表も答えを得る道具ではなく、本人が示せる方法を増やすために使います。

家族の都合で変えた時は印を残す

本人が選んだ後に、送迎や学校の都合で予定が変わる場合があります。選んだ印を消さず、その上へ変更の印を置きます。

変更後の予定だけを見せると、本人が選んだことが家族の記録から消えます。実現できなかった理由を長く説明せず、何へ変わるかを示します。

家族の表には「本人の選択」「変更後」「次に選べる時」を分けます。次の機会が決まっていなければ、未定と書きます。

本人が変更へ反応した場合も、納得したかを一つの返事で判断しません。見た場所や動かした物を残します。

既存の共有予定表とは役割を分ける

学校と放課後と家族の受け渡しを管理する表には、迎えや時刻が必要です。本人の選択を記録する欄は、その上段の一部にします。

家族・支援者の確認欄へ、本人の詳しい反応を書きません。本人が見る情報と大人の連絡を分けます。

学校や放課後等デイサービスの正式な連絡方法は、家庭の表で置き換えません。予定変更は指定された方法でも伝えます。

本人の選択を支援者へ共有する場合は、目的と必要な範囲を確認します。家庭の一枚をそのまま全員へ送らず、必要な場面だけを伝えます。

翌週へ一つだけ反映する

週末に、本人が選んだ予定を一つ見返します。実際にどう過ごしたかと、次も選べるかを分けます。

予定どおり過ごせなかった場合も、選択が間違っていたとしません。移動や時間など周りの条件を見直します。

本人が繰り返し選ぶことがあれば、翌週の選択肢へ残します。選ばなかった物は一度外し、必要な時に戻します。

家族の希望と異なる選択が続く時は、本人を説得する前に実現できる範囲を確認します。安全や制度に関わる部分は、学校や支援者と相談します。

次の一日へ選べる欄を一つ作る

今日することは、明日の予定から本人が選べる一つを探すことです。二つの案を普段の方法で見せます。

本人が示した動きを一行残し、家族が決めた部分と分けます。変更があれば、選んだ印を消さず上へ重ねます。

本人の選択を予定表へ反映する目的は、本人へ管理の責任を渡すことではありません。家族が本人の選んだ場面を見失わず、次の一週間へつなぐことです。小さな選択が残ると、予定について本人と話す入口になります。

参考にした公的資料

この記事では、こども家庭庁「障害児支援におけるこどもの意思の尊重・最善の利益の優先考慮の手引き」を確認しました。こどもの意思を丁寧に把握し、表明しやすい環境を整える考え方を予定選択へ限定して参考にしています。2026年7月25日に参照しました。